誰もがなりうる時代だから 「がん」に 負けない生活術①

誰もがなりうる時代だから 「がん」に  負けない生活術

がん(悪性新生物)が日本人の死因の第1位になったのは1981年。

以来、がんで亡くなる人は増え続けていますが、治療に関する研究が進み、

一方では予防のための研究も盛んに行われています。

今月は、がん予防の生活術について考えてみます。

9月はがん征圧月間*です


*がん征圧月間は日本対がん協会が、がん予防に対する啓蒙を目的に、1960年(昭和35年)より

毎年9月1日~9月30日を設定。

全国各地で適切な予防や早期発見・早期治療を呼びかけています。

知っておきたい日本人のがん事情


 

がんのきっかけは、遺伝子の傷

傷が蓄積してがんが発生

 

私たちのカラダでは、毎日約6000億個の細胞が役目を終えて、新しい細胞と新旧交代をしています。

新旧交代は細胞分裂によって行われますが、細胞の遺伝子が活性酸素によって傷つき異常が蓄積する

と、勝手に細胞分裂を繰り返し、他の場所にも転移する細胞に変身!

これが、がんです。

健康な人でも1日5000個もがん細胞がつくられています


男性も、女性も、2人に1人

 

日本では毎年約120万人が亡くなりますが、そのうちがんで亡くなる人はおよそ36万人。

3人に1人は、がんで亡くなっていることになります。

一方、がんに罹る人も増え続けており、一生の内でがんに罹る確率は男女とも2分の1と*報告されて

います。

女性は乳がん、男性は胃がん


日本人のがんの特徴は次の3つです。

❶食生活の欧米化などによって大腸がん、肺がんが増加

❷がんに罹りやすい部位が 男女で違う

   女性は ①乳がん、②大腸がん、③胃がん

   男性は ①胃がん、②肺がん、③大腸がん

❸患者数の多いがんと、死亡者数の多いがんが、必ずも一致しない

がんの半分は予防できます


多くの研究成果によって、がんは生活習慣・生活環境を見直すことで予防できることが分かってきました。

国立がん研究センターの発表によると、がん発生の原因は、

ウイルスなどの感染が20.6%、喫煙19.5%、飲酒6.3%、その他塩分摂取、野菜・果物の摂取不足、

運動不足など予防可能な原因が51.6%と、全体の半分を占めています。

 

喫煙

男性は圧倒的、最大の原因

 

喫煙は、日本人のがんの原因で男性で約30%、女性で5%を占めています。

タバコに含まれる60種類もの発がん物質は、肺や気管支だけでなく、血流にのってあらゆる臓器に

影響を及ぼします。

また、タバコを吸わなくても、喫煙者の煙を吸い込む受動喫煙もがん発症の危険性を高めます!

大量の飲酒


飲み過ぎはリスクを増加させます。

飲酒の頻度や種類よりも、アルコール(エタノール)の合計摂取量が問題。

ある研究では、発がんのリスクは全く飲まない人と比べて日本酒に換算して次の通りです。

●2合以上~3合未満の人 1.4倍

●3合以上の人        1.6倍

1週間単位で調整して、日本酒換算で1日平均1合が適量だそうです。

野菜とくだもの不足


さまざまな研究から、毎日、野菜やくだものをシッカリ食べると、食道や胃などのリスクが確実に低下

するだろうと考えられています。

野菜やくだものに含まれるビタミンCや*葉酸などのビタミン、カロテノイドやフラボノイドなど抗酸化

植物成分、食物繊維に次のような作用があると考えられているからです。

●発がん物質の生成抑制

●抗酸化酵素などの活性を高める

●活性酸素を消し去る

 

*葉酸はビタミンB群の1つです。

 

塩分の摂り過ぎ


食事によるがんのリスクの筆頭

 

日本人に胃がんが多い、大きな原因の1つになっています。

複数の研究で、塩分や塩蔵食品(漬物や塩辛など塩漬けしたもの)の摂取量が多い人、多い地域ほど

胃がんのリスクが高くなることが明らかです。

塩分の摂り過ぎ(高濃度の塩分)は、胃の粘膜を荒らして、がんが発生しやすい体内環境をつくってしまうためです。

肥満・やせ過ぎ


欧米の研究では、肥満と食道や大腸、子宮体がんや、閉経後の女性の乳がんとの関連が明らかになっています。日本人の場合はむしろ、〝やせ〟の方が問題。

BMI21未満の人は、BMI23~24.9の人に比べ、14%高リスクです。

運動不足


日頃カラダを動かしている人ほど、がんのリスクが低くなるという結果が出ています。

これは運動だけでなく、仕事や生活の中でマメにカラダを動かすことも含めてです。

感染


日本人のがんの原因の20%

 

がんと関連が分かっている主なウイルスは次の通りです。

●B型およびC型肝炎ウイルスと肝がん

●ヒトパピローマウイルスと子宮頸がん

●ピロリ菌と胃がん

肝炎ウイルスとピロリ菌は、とくに中高年世代に感染者が多いので1度は検査を受けておくと

よいでしょう。